古川コラム

増税後に変わった「相続税の申告案内」 相続税の「申告要否検討表」

東京局、相続税の申告要否検討表を送付
 相続税の課税が見込まれる一定の者に対しては、税務署は従来から「相続税の申告等についてのご案内」「相続についてのお尋ね(相続税申告の簡易判定シート)」や相続税の申告書などの書類を送付していました。
 平成 27 年 1 月 1 日以後は遺産に係る基礎控除の減額などの改正が入ったため、東京国税局管内ではこの取り組みを見直し、「①相続税の周知文」又は「②相続税の申告案内」を送付することとなりました。

 

 

「相続税の周知文」の送付
 これは東京国税局が新たに始めた取り組みで、相続税の申告期限から 3 ヶ月前を目途に「相続税の周知文」、「相続税の説明会のお知らせ」、「改正相続税リーフレット」を一定の要件に該当する「相続税の申告義務が生じる可能性がある者」に送付するというものです。

内容:相続税の周知・広報、申告要否のチェックを促す。
対象者:相続税の申告義務が生ずる可能性がある者(一定の事実を満たす事案の相続人等)
対応:申告要否の自主チェック
送付時期:相続税の申告期限の 3 ヶ月前を目途

 

 

「相続税の申告案内」の送付
 こちらは従来から行われていたものですが、相続税の課税ベース拡大に応じて、送付する書類が「相続税のお尋ね」から「相続税の申告要否検討表」等に変わりました。

内容 :「相続税の申告書」又は「相続税の申告要否検討表」の提出を依頼する
対象者:相続税の課税が見込まれる者(抽出基準に該当する事案の相続人等)
対応:相続税の申告義務があれば「相続税の申告書」申告義務がなければ「相続税の申告要否検討表」を提出する
送付時期:相続税の申告期限の 4 ヶ月前を目途

 

 

送付対象者の違い
 「相続税の周知文」が送付される者と「相続税の申告案内」が送られてくる者とでは、後者の方が、KSK の「抽出基準」により送付されることなどから、前者よりも納税義務が発生する可能性が高いものと見られています。「相続税の申告要否検討表」の提出依頼はあくまでも行政指導であるため、必ずしも提出義務があるものではないのですが、提出がなければ、税務署から提出を促す連絡がくるものと思われます。

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