高校生の就活、新型コロナで1か月遅れ
高校生の採用選考は10月16日から
厚生労働省は、2021年3月卒業予定の高校生の就職活動について、新型コロナの影響を受けて1か月遅らせることを発表しました。
高校生の就職活動は、例年、4月から8月にかけて準備を進めます。採用の早期化を防ぎ教育の充実を図るため、あらかじめ選考日程は統一されており、今年は企業から学校への求人申込みを7月1日、学校から企業への応募書類提出開始は9月5日、企業の選考及び内定開始を9月16日からとしていました。しかし、新型コロナウィルスの影響で休校や分散登校が実施されており、準備期間が短くなってしまうことが懸念されていました。
このため、「生徒の希望・適性にあった就職を実現し、ミスマッチによる早期離職を防止する観点」から、応募書類提出開始を10月5日(沖縄県は9月30日)、選考及び内定開始を10月16日からに変更することを決定したものです。
企業側に求められる対応
すでに大卒採用に関する多くの報道があるように、採用面接の選考過程も新型コロナの影響を受け、オンラインへ移行しています。WEBでの会社説明会や面接は、遠方にある企業との接触を容易にするというメリットがある一方で、コミュニケーションの難しさもあり、企業と学生の双方がリアルな雰囲気をつかむことができず、マッチングに不安を感じたまま進むリスクもあります。
そして高卒採用については、一人一社制のルールにより内定後の辞退がほとんどないというメリットがある一方、採用後に判明するミスマッチが多く離職率が高いことが課題でもあります。
まだコロナの影響が続くと言われる中での採用活動において、企業はこれまで以上に、会社や仕事の内容についての情報をわかりやすく伝えることが大切です。職場見学ができない状況の場合は、いかにWEBで伝えるかといった工夫をすること、また実施する場合にも、安心して見学できるよう感染対策を行うことが求められるでしょう。
なお、企業から学校への求人申込みは7月1日で変更ありません。